こんにちは、訪問ありがとうございます。
前回の更新から引き続き、昆虫採集のお話です。
お盆休みを利用して実家に帰省した際、息子との虫とり夜の部で、本命だったクツワムシを捕まえることに成功。
褐色のクツワムシと、緑のクツワムシを捕獲することができました。
いずれもオスです。
この2匹、ひと晩鳴き声を堪能しようと家に持ち帰ったところまでが前回のお話。
鳴き声が・・・!!!
クツワムシの鳴き声、聞いたことありますか?
どんな鳴き声なのかは、童謡『虫のこえ』2番の歌詞、
がちゃがちゃ がちゃがちゃ くつわむし
でお馴染みのとおり。
一般的に『ガチャガチャ』と表されます。
この『ガチャガチャ』という鳴き声、かなり大きいんです。
私が実家の部屋で床に就くとき、100mほど離れた例の空き地からこの鳴き声が聞こえてきます。
『ああ、今夜もクツワムシの鳴き声がよく聞こえるなあ』と。
こんなに遠くからでも声がよく聞こえる虫は、他にクマゼミくらいしか知りません。
そんなクツワムシの鳴き声を間近で堪能しようと玄関に虫かごを置いて明かりを消し、ドア1枚を隔てたリビングで鳴くのを待っていると・・・。
20分と経たないうちに鳴き声が聞こえ始めました。
よし始まった!
と、ドアを開けた瞬間。
耳をつんざく大音量!!(そりゃそうだろ)
では聞いてみましょう。
緑と褐色のクツワムシ。
— hitoiki2.2🌻🇺🇦🌻 (@tsuridehitoiki) 2023年8月14日
2匹で鳴くかなと期待してましたが、褐色の方ばかりが鳴いていて緑の方は大人しくしていました。1匹でも動画を撮っている間は頭痛を催すほどの大音量😱
一晩鳴き声を堪能して、今朝、元の場所に放しました。ありがとう。#昆虫採集 #昆虫観察 pic.twitter.com/P0UFrTtMzh
この動画を撮るために虫かごの目の前に居たのですが、耳はキンキンしてくるわ頭は痛くなってくるわで1分が限界でした。(笑)
家族もみんな『さすがにうるさすぎるだろ!』とのことで、ええごもっとも。
玄関の外に虫かごを移動して、壁ごしに聞こえる声とともに一夜を過ごしました。
ところで2匹のオスを一緒に入れたので、共に鳴き合ってくれるものかと期待していたのですが。
先に鳴き始めた褐色の方が延々と鳴き続ける一方、緑の方はじっと黙ったまま。
空き地ではそんなに広くない場所で複数のクツワムシが鳴いていたのに、虫かごでは距離が近すぎるのでしょうか。
いずれにしろオス同士なので縄張り意識などもあるでしょうし、一緒に入れてもいいことはなさそうです。
しかし驚くほどずっと鳴いているんですねー。
いや、これが鳴く虫たちにとっての『生きる』ことなのですから、そりゃそうか。
虫は必ず元いたところに返しましょう。
翌朝。
ひと晩中鳴き明かした疲れからか、じっと眠るように動かない2匹。
いや片方は全然鳴いてなかったけど。
予定どおりに、前夜クツワムシを捕まえたところに返します。
クツワムシが集まっていたのは、このように背の低い草や葉が生えているところでした。
クズも群生していて、これが餌場かつ住処なのでしょう。
夜、ここの葉の上で鳴く姿が雄々しかった。
さようなら、ありがとう。
また会ったときには、よろしくね。
虫たちのおかげで、このひと夏の思い出ができました。
ここの場所が、一体いつまで未利用地のまま置かれるのか。
もし宅地開発などが行われれば、生息の条件が限られるクツワムシはここからの行き場を失くして確実に絶滅してしまうでしょう。
しかし田舎の町がこの場所を寝かせ続けるのは経済的に非効率です。
現状維持をするにも変化にも、物事にはなんだって良し悪しがあります。
子どもの頃から、夏から秋の夜はいつも彼ら虫たちの声に癒されてきました。感性を育んでくれました。
いつか虫たちの住処が脅かされるようになったとき、お世話になった虫たちに何か恩返しできるようなことができればいいなと、そう思います。
”一寸の虫にも、五分の魂”があるのですから。