2020年のダイワ新製品の発表が始まっていますね。
毎年この時期になると『Project T』と銘打ってYoutube上でバス用タックルの新製品情報が出てきますが、その中でまず先陣を切ったのは『ジリオン 10.0 SVTW』。
Project T 2020 EPISODE 2 “ZILLION 10 DEBUT” 【 Project T Vol.58 】
カッケー!!
公式サイトにもスペックがアップされました。
12月発売とは・・・もうすぐじゃないですか!
正直ちょっと気になってます。
デザイン
まず見た目がいいですねぇ〜。
(ダイワ公式HPより)
ジリオンSVTWベースなんだと思いますが、色々と違いが見られますね。
というか、SVTWと同じなのはメインフレームだけ?両サイドはTWHDと同じっぽいです。
ブレーキ側のプレートを見てみると、マグブレーキのダイヤルはスティーズやジリオンTWHDと同じく半分隠れているタイプ。
(ダイワ公式HPより)
おそらくこちら側のプレートの着脱はスイッチ方式になっているはずです。
ギア側のエンジンプレートはTWHDと同じと思われる加工がしてあります。
(ダイワ公式HPより)
ここのブルーがかっこいいですね。
そしてメカニカルのこの見た目はゼロアジャスターでしょう。ジリオンシリーズでは初めての採用なんじゃないでしょうか。
カラーはジリオンと言えばガンメタ系というイメージでしたが、このモデルはブラック。
ジリオンの中では中心となるTWとSVTWがガンメタ系、派生モデルのHLCやTWHDがブラック系ですから、そういう意味なのでしょうか?
ボディ全体がブラックですが、メインフレームのサムレストの部分だけが艶消しになっているように見えます。
(ダイワ公式HPより)
スプール両脇に細く入ったラインはTWHDと同じデザインですね。
SVTWには無かったものですが、TWにはギア比に応じたカラーのものが右側に1本ありました。
こんな感じで。
細かい話ですが、TWHDはギア比に関わらずシルバーだったので、今回ブルーがあしらわれたジリオン10はいずれのモデルとも微妙に違いがある、ということになります。
ハンドルは90mm、ノブはスティーズSVTWやタトゥーラと同じタイプのもののようです。このタイプのノブはジリオンシリーズでは多分初めてですね。
これまでギア比に応じたカラーは5.5がシルバー、6.3がゴールド、7.3が赤、8.1が紫、9.1がライムグリーンとなっていましたが、この新たに設けられた10.0ではブルーが採用されています。
スペック
ギア比
機能面では何といってもギア比10.0:1、巻き取り長さ106cmの爆速っぷり。
私の持っているキャタリナ4000HとステラSW10000PGの巻き取り長さがいずれも102cmで、ジギングで最も使われていると思われるステラSWの8000HGが107cm。
オシアジガーの巻き取り長さと比較するなら2000のPGとHGのちょうど中間。要するにこのジリオン10は巻き取り長さだけならジギング用にふさわしいです。(笑)
今までの最速はXXHでしたが、これのネーミングをXXXH(トリプルエックス)ではなく10.0としたところにセンスを感じますね。
ギア比10.0:1というのはアブのRevo BLACK10の10.1:1を下回ってはいるわけですが、おそらくスプール径の影響で巻き取り長さはジリオン10が上回っています。
ということで世界最速(バス用ベイトの中では)を謳っており、このキャッチコピーにインパクトこそありますが、他に新しい機構が搭載されたわけでもなく、コンセプトとしてはややパンチに欠ける印象が否めないところではありますね。
しかし!
派手ではないものの、こういう商品こそ以外にもいいものだったりするのがダイワ。
だと思ってます。
例えば、バス用ではありませんがキャタリナTW。
フルメタルのボディ、100mmハンドルにEVAのパワーノブ、ATD搭載でドラグ音も出ます。
おまけにハイパーデジギア搭載ですよ??これで実売3万円くらい。
すごくないですか?
でも多分、こういうリールがあること自体があまり知られてないんじゃないかと思います。
絶対人気ないですもん、これ。(失礼!)
これ1500サイズの36mmスプールなんで、HLCスプール入れたりすればオカッパリ用ヘビータックルなんかではもう無敵じゃないですか!?
ドラグは最大6kgですが、キャタリナの名がついているからには小〜中型青物なんかとも戦えると思うので、バス相手なら70アップ、何なら80アップ相手でも全然戦えますよ!多分!
だからジリオン買うならキャタリナTW買います。
いや話が違う。(笑)
ドラグ
ドラグはUTD、ここはSVTWと同じです。
ATDでドラグ音ありを期待していたのでちょっとガッカリですが、よく考えたらバス用ベイト、しかもタフなタイプでドラグなんて使いませんね。
SVスプール
スプールはG1ジュラルミンのSVで、34mm径で16lbを40~80m巻けるとのことですから、いわゆる1016、SVTWと同じですね。
この超高速ギアとSVスプールの組み合わせはどんな具合なのか楽しみです。
SVTWのXXH(9.1:1)では、ブレーキを最大の20にセットすると空回しでもまるでスピナーベイトを引いているような巻き抵抗を得ることが出来ますが(笑)、これはギア比が高いことによる巻きの重さに加えてスプール低回転時もしっかりブレーキのかかるSV機構の組み合わせでこうなるのでしょう。今回の10.0では、クランクを巻いてるような抵抗を得られるでしょうか。
ボディ素材
ボディはフルメタル(アルミ)。公式サイトによると、
■高精度マシンカット エアメタルハウジング
スーパーメタル(アルミニウム合金)をフレーム・サイドプレート・セットプレートのハウジング全てに採用することでセットプレートをアルミ製にすることで軽量かつ高い剛性を発揮してブレや歪みを抑制。回転性能や巻上性能の向上にも直結。
という風に書いてあり、見ての通り文体がおかしいです。
ちなみに昨日の午前中にこのページを私が見たときには、(アルミニウム合金)の箇所に(マグネシウム合金)と書かれており、マグネシウム?なのにこの自重なの?と疑問に思っていましたが、やはり間違いだったようで上記のように訂正されています。でも訂正が不充分ですよ、ダイワさん。あと()は全角か半角か統一してください。(笑)
自重
自重は215gで、TWと同じです。
フルメタルでブランキングなんかも見当たらないので、まあこんなものでしょう。
想定されるタックルのことを考えても、このくらいがちょうどよさそうです。
ベアリング
ベアリングは10個で、これはTWHDと同じです。
入っている箇所も同じなら、ウォームシャフトの両端にもベアリングがあるはずです。ここの追加はちょっと面倒ですから、それなら嬉しいですが。
マグシールドは非搭載で、ジリオンシリーズには珍しく淡水専用。
SVTWもマグシールド無しだけど海水OKっていうのは何が違うんだろうか・・・CRBBとか??
やっぱり大森さんだ!
この超速ギア比リールのプロモーションにこの方が登場しないはずがありません!
レジェンドオブレジェンド、大森貴洋さん!
Project T 2020 EPISODE 3 “TAKAHIRO OMORI meets ZILLION 10 SV TW” 【 Project T Vol.59 】
大森さんのリールといえばライムグリーンのイメージが定着しつつあったのですが、総入れ替えするらしいのでこれからはブルーになりますね。
大森さんはボートの上では昔からブルーにラッピングされたボート、ブルーのシャツに『YAMAHA』のイメージが強いですから、むしろ似合っているような気がします。
それにしても、大森さんがいなかったらエクストラハイギアのリールってここまで発展しなかったんでしょうかね~。興味深いです。
次期ジリオンSVTWはお預け?
ジリオンSVTWの派生モデルといえるジリオン10が発表されたことによって、ベースとなるジリオンSVTWの2020年中のモデルチェンジはほぼ無くなったと思います。
2016年の発売から3年が経っていますが、正直言って不満な点がMADE IN JAPANではないところくらいしか見当たらないジリオンSVTWをどう進化させるんだろうとは思うんですよね。
タフでバーサタイルでトラブルレス、コンパクトだし価格もそこまで高くない。
TWSやSVスプールといったレベルの目玉となる新たな機構を持ってこないと、なかなか難しいところでしょう。タトゥーラみたいに筐体をスティーズベースにするのかな?とも思いましたが、このジリオン10がそうではなかったのでそれも無さそうです。
で、ジリオン10は買いか?
正直言って現行ジリオンSVTWの派生モデルといえるスペックで、特に真新しい機構も無いのでインパクトが薄いのは否めないですよね。
例えばボートを流しながら岸際のストラクチャーを撃っていく釣りでは、回収スピードは早ければ早いほど良いと思いますが、TWやSVTWでXXHを所有している方なんかは9.1が10.0に、97cmや102cmが106cmになったからといって劇的に釣りが変わる!ってものでも無いでしょうし。
え?結局買うのかって?
いやぁ~。
XXH、持ってますし・・・。
ジリオン10は・・・。
・・・かっこいいから買いたいです。